ポッドキャスト バックナンバー

クレーマーの定義と嫌なお客様の切り方|第45回

嫌なお客様との付き合いをどうやって切るのか、という質問に対し、嫌なお客様の定義をし、具体的な言い方を提示しています。
嫌なお客さまとは付き合い方とは?いろんな職種の方に共通するテーマです。

前半は、住所の持つ魔力について。
住所から想像するイメージ、侮れないようです…!

今回も、参宮橋の「こころ からだ ほぐしサロン turusan」のオーナー、鶴岡彩(つるおかあや)さんを話し相手に迎えてのポッドキャストです。

どの業界にでもいる、嫌なクライアント

海東:はい、あらためて海東です。

鶴岡:鶴岡です。

海東:ご質問をお願いします。

鶴岡:読ませていただきます。

IT関連の小さな会社を経営しています。
業績は堅調に伸びていますが、今期は気になっていることがあります。
それは、嫌なクライアントがいる、ということです。

海東さんはよく、嫌なお客さんは切った方が良い、と仰っていますが、具体的にどのように切ったら良いですか?

お知恵をいただけると嬉しいです。

From:iPhoneが高すぎるよね?

海東:ほうほうほう、高いですね。

鶴岡:高いですよね。どんどん高くなりますもんね。

海東:一昔前、iPhoneが出たころは、android使ってる人、意味が分からなかったんですよ。なんでandroidなのかなって。所詮iPhoneのパクリじゃないですか。
なぜかなーって思ってたけど、もう今iPhoneが高すぎて離脱していく人が多いみたい。androidに。

鶴岡:へー

海東:そういうことが言いたいんでしょうね。

鶴岡:そうでしょうね。

海東:この質問をここに持ってきたのは、昨日このネタでセミナーやってたからですね、ちょうど。

鶴岡:ですよね!

海東:どうしますか?すごく嫌な人。

鶴岡:すごく嫌な人? どうしてたかな? 今ってあんまりいないんですけど。

海東:うんうんうん。

鶴岡:その昔、お客様がいっぱい来るサロンに身を置いていた時は、やっぱりいろんな方がいましたね。でも接客は絶対にしなきゃいけないですから、もう、流すというか…

海東:うんうん。

鶴岡:そんな感じで、全体的にあんまり深く関わらないようにしていましたね、「嫌なお客様」ってクレーマーさんだったり、怒ったりする方で、あんまり怒らせないようにしてましたね。

IT業界に多い?!嫌なお客様

海東:なるほど。業種的にはどうなんだろう。質問の方はITですね。
まず、大前提として、普通に「クレームいうお客様」は「嫌なお客様」じゃなくて、クレームが激しくなったりとか、何か変な風に化けて、他のお客様へのサービス提供に影響が出始めたら、初めて「嫌なお客様」認定されると思うんです。

鶴岡:あー、そうですね。

海東:その中で言うと、例えばITだと、ちょっと値引き交渉の仕方が変なお客さまとか。

鶴岡:うんうん。

海東:あるエリアだと起こりやすいみたいなんですけど、見積書をまず出すでしょ。
それで、開発を始めるってことは、見積もりをOKした上で開発を始めているはずなんです。それなのに、請求書が出たときに値切るとかね。

鶴岡:そんなことがあるんですか?

海東:ある特定のエリアでそういうことがあるんですよ。
そういうのは取引辞めたほうがいいし、あとやたら「至急」って言うメールが来るとか。

鶴岡:へー!

海東:いざというときの「至急」は、僕はアリだと思うんですけど、何回も「至急」って来るとね…。

鶴岡:とにかく早くやってくれ!みたいな。

海東:そうそう。あと、いわゆる一般的な営業時間を飛び越えて、直電で深夜に電話がかかってくるとか。

鶴岡:ふーん。

海東:サポートセンターとかを用意してない場合に、そういった電話が連続したり、あとはそれぞれが組み合わさってくると、「嫌なお客様」認定が始まるかなと思います。

嫌なお客様を紹介されたらどうする?

鶴岡:そういう人って、誰かに紹介したりする関係性だったときに、困りますよね。その人を紹介することで自分の信頼も下がるような…

海東:うんうん。

鶴岡:そういうのは嫌ですよね。

海東:嫌ですよね。自分の信頼を使って紹介してますからね。

鶴岡:そうそうそう。
そういう人はどうやって切りますか?

海東:今の例で言うと?

鶴岡:例えば…

海東:例えば、外壁を塗り替えるのに、ペンキ屋さんを紹介して欲しいって言ったとしたら…

鶴岡:海東さんにペンキ屋さんを紹介したけど、このペンキ屋さんが、すごく困った人で、「なんで鶴岡さん、こんな人を紹介したの?」みたいになった場合ですね。私に怒らないにしても、すごく申し訳ないし…。良いだろうと思って紹介してるはずなのに。

海東:この場合の関係って、お金のやり取りはどっちからどっちに払ってるの?

鶴岡:ペンキ屋さんを紹介したわけですから、お金は海東さんからペンキ屋さんにじゃないですか?

海東:そうですよね。
そうするとこれは嫌なお客様を切るじゃなくて、一般的な人間関係の話になってるんじゃない?

鶴岡:あ、そうなんだ。

海東:「嫌なお客様」っていうのはお金を払ってくれる人を切るってことだから。

鶴岡:あ、そうかそうか。じゃあこの人(ペンキ屋さん)にとって、海東さんが嫌だったら、どう切るかってことになるのか。

海東:そうそう。だから今の話はテーマとして面白いけど、もうちょっと人間関係的な、「紹介」の方の話になっちゃうんじゃない

鶴岡:それはどうやって切りますか?

海東:どっち、紹介の方?

鶴岡:私と、この人(ペンキ屋さん)を切る。

海東:もう二度と紹介しなきゃいいんじゃないの?

鶴岡:あ、なるほど。

海東・鶴岡:あははははは!

海東:「今回こういうクレーム頂いちゃったんで」って。それを言うのか言わないのか、という選択肢はどっちでもいいけど。

鶴岡:じゃあこの人(ペンキ屋さん)が海東さんを切るのは?

海東:そうすると話がややこしくなるから、ITの人にした方が良いと思う。

鶴岡:そうか。あはははは!

クレーマー = 嫌なお客様ではない

海東:そうそう。話が繰り返しになって申し訳ないんですけど、クレームを言う人が「嫌なお客様」じゃない訳ですよ。それぞれの業種や、各会社さんに「嫌なお客様」の定義ってあって、ある会社にとって「嫌なお客様」でも、ある会社にとっては「嫌なお客様」じゃない場合もありうるでしょ?

鶴岡:うんうん。

海東:別に「電話ウェルカム」な社長さんだっているかもしれないし。

鶴岡:そうですね。

海東:うちでは無理だと思ったら理由は延べないで、「うちではお役に立てないと判断しましたので、こちらをご紹介します」って担当者をつないじゃえばいいと思います。

鶴岡:なるほどね。

海東:そう。でも、理由を聞いてくるんですよ。切られたっていうのは本能的に悟るわけですからむこうは。その時に理由は言わない方が良いです。

鶴岡:ふーん。

海東:これは恋愛に置き換えてみると、すごく分かりやすいんですよ。例えば相手と別れたいと思っていて、「イビキがうるさいから別れる」って理由を言ったとして、「じゃあイビキ治すから」って言われたらどうします?
別れたい時って、もはやそういう問題じゃないんですよね。イビキなんて理由の一端ってだけで。

鶴岡:なるほどね

海東:だから、クライアントに対しても、「電話してくるのが、ちょっと嫌なんで」って理由を言って、「じゃあ電話かけません」って言われても、もはやそういう次元をちょっと超えちゃってるんだよなーってことになるんですよ、きっと。
だから、理由は言わない方がいいです。議論もしない。

鶴岡:そうですね、そこ治すからって言われたときにね。

海東:うん、困っちゃうんで。

IT業界が、お客様と揉めやすい理由

海東:特にITは嫌なお客さんが現れやすい業種ではあると思うんです。

鶴岡:そうなんですか?

海東:というのは、例えばパンだったら、このパン高いと思うんですけど(テーブルのパンを指して)高い費用払ってでも目に見えるパンを納品してもらうわけでしょ。だから等価交換が成立してるわけですよ。

鶴岡:うんうん。

海東:でもITって目に見えないんで、納品したものの、どこまでが納品物か分からないんですよね。

鶴岡:あー。

海東:後日のサポートとか、使い方のトレーニングとかって、実は等価に含まれていないことがありますよね。
トレーニングとかって別費用請求していい項目ですから。
でもお客様の方は「こっちは金払ってるんだからやれ」みたいなことになることがある。
等価交換の領域を広げてきて、この不均衡「>」が出たときにちょっといびつな構造になってしまうので、そこまで行くと付き合いはやめた方が良いですね。

嫌なお客様が来ないようにするには

海東:だから逆に言うと、防御壁を張っておく必要がある。 見積もりの作り方にしても、自分の「嫌なお客様」が来ないように、あらかじめセットしておくのが良いですね。
例えば、うちは大きく言えば「経営コンサルタント」なんですけど、今すぐ売り上げをどうにかしないと、どうにかなっちゃう…! みたいなお客様ってあんまりいないんですよ。

鶴岡:うんうん。

海東:どっちかというと、一回作った本業がある意味回ってるけども、自分が忙しいとか、ずっと働き続けるのが嫌で、第二の領域にそろそろ行きたいけど、何したらいいか分からない、そんな方が多いので、なんでかなと思ったんですよ。
例えば、「顧客単価のあげ方」って言う資料を出すとするじゃないですか?
そうすると潜在的に、今お客様があんまりいない、売り上げが自転車操業みたいになってる人って、それには興味ないんですよね。

鶴岡:ふーん。

海東:そういう方は、客単価のあげ方よりも、集客したいので。 だから自然とふるいにかけられていたんです。

鶴岡:なるほど。

海東:うちの「フロント」として一番導入できてるのって「時間管理系」なので、忙しいお客様が多いんです。忙しいということはそもそも顧客がいるんですよね。
その導入の部分が、自動的にある程度フィルターになってたなと、思います

鶴岡:それってターゲットがはっきりしてるってことですよね。

海東:そうそう、そうだと思います。
断り方は具体的には「ちょっとお役に立てないと判断しましたので担当者おつなぎします」こちらでどうですか?

鶴岡:それで、原因は追究しない。

海東:言わない。

鶴岡:言わない。

海東:それが、良いと思います。答えになってますかね?

鶴岡:はい!

海東:機械的に切る方が良いですね。

鶴岡:そうですね、感情とかそういうのが入っちゃうと、ほんと、揉めますもんね。

海東:そう思います。

鶴岡:はい!

海東:じゃあ締めの言葉をお願いします。

鶴岡:ザプロフェッショナル Podcast では質問を受け付けています。
ザプロフェッショナルのメールマガジンにご返信いただく形で
質問を送ってください。よろしくお願いいたします。

海東鶴岡:今日もありがとうございました。

Podcast購読のご案内

経営参謀(顧問参謀)として、これまでに700の中小企業・法律事務所・税理士事務所・社会保険労務士事務所・司法書士事務所・学校法人などの経営を支援してきた、
THE PROFFESIONAL®︎主宰:海東和貴がお届けするポッドキャストを無料で購読することができます。

ご購読方法(iOSの方)

左記バナーをクリックしてPodcastアプリを起動。「購読」ボタンより番組を登録すると、新着記事が配信されるたびに通知がきます。
(Podcastアプリの通知設定をONにしてください。)

アプリをお持ちでない方

App StoreよりPodcastアプリをダウンロードしてください。(無料)