ポッドキャスト バックナンバー

大企業病でもやりたいことをやる3つの方法|第46回

大きな組織の意思決定に関して、下から意見をあげていくにはどうすればいいの?という問題に対して、海東さんが3つの方法を提示しています。
「JAL」ロゴ問題を例に大きな組織の意思決定に切り込んでいく方法を語っています。

前半部分では、人とコミュニケーションをとるツールとしてメールや電話について。
オンラインでも、コミュニケーションにおいて大切なものとは一体…? こちらもお楽しみに。

今回も、参宮橋の「こころ からだ ほぐしサロン turusan」のオーナー、鶴岡彩(つるおかあや)さんを話し相手に迎えてのポッドキャストです。

大企業あるある

(ポッドキャスト本編の8:40~)

海東:はい、ご質問お願いします

鶴岡:はい、読みます!

いつもありがとうございます。

ビジネス外のことなのですが、質問をさせてください。
海東さんの仰る「社会生活」の領域にあたるかと思います。

自分の会社はまだまだ小さいのですが、別で所属している団体が
とても大きな組織で、その意識決定の方法に大きな課題を抱えていると
考えています。

例えば、現場レベルからとても良いアイディアが上がってきたとしても、
それが上位機関で意思決定がなされるうちに、何にも面白くない
人から注目もされないような企画に仕立てられてしまうのです。

海東さんも大きな経営者団体に所属されていると何かで聞きましたが、
実際、それらの中で活動するにあたって、意識していることはありますか??
意思決定周りや、アイディアの上げ方など、
教えていただけると嬉しいです。

From:スガオ

海東:少年アシベですか。

鶴岡:それスガオでしたっけ?

海東:スガオ君っていたんです。

鶴岡:目がつり目の子!
主人公はアシベでしたね!

海東:はい。
これは、テーマとしては違うけど1回書いたことありますね。
「JALのロゴのひどさ」について。

JALのロゴから鶴が消えた理由

鶴岡:なんでしたっけ?

海東:JALといえば、鶴丸でしょ?

鶴岡:ですよね

海東:いつだったか忘れましたけど、多分ジャパンエアシステムと合併した時に
JALのロゴが鶴丸じゃなくなった時期があるんですよね。
JALって太字で書いてここに赤と白の線がビューっと入ってる。
なんかもう、すごいそのロゴ嫌いだったんです、当時から。

鶴岡:ほうほう

海東:威圧感あるし、何の親しみも感じないし
なんであんなものがデカデカと貼られているんだろうくらいに思っていたの、当時。
だいぶ後になって、鶴丸に戻ってから聞いた話なんですけど、
JALの美しいロゴを残してあげたいけど、
やっぱり合併したからロゴを変えなきゃいけない。
でもJAL側に寄り過ぎると今度はJASが怒るわけですよね。

鶴岡:んー?

海東:「三菱東京UFJ銀行」みたいになるわけですよ。
「東京」外すって言うだけで、東京銀行側は怒るわけですよ。
その流れで多分JAS側の人が文句を言って、
喧々諤々しているうちに、ああいうどうしようもないロゴが出来上がったと。
本当ひどいロゴですよ、あれ。

 

鶴岡:あははは! そうなんだ、よく戻りましたね。

海東:やっぱり稲盛さんが会長になったから。
決裁権担ったときに、やっぱり日本のフライトシップはあれだ、って言って
戻したんですよ。
やっぱりそうなんですよ。あれじゃなきゃおかしい!
(画像検索しながら)
ひどいと思うと思うよ。
美的センスのかけらもない

鶴岡:そうですね。

カドが取れる大企業病

海東:(鶴丸を見て)これ一番美しいじゃないですか。
よくできてると思うんですよね。
これほら。
(JALのひどいロゴを見せながら)
鶴岡:これまだよく見ません?

海東:まだ塗り替えが間に合ってないんですよ。
これはまだいい方です。
ほら、これ、なんだろうこの線って。

鶴岡:あはははは

海東:もうほんとひどいと思うんですよね。
これは絶対大企業病だと思うんです。
下からこんなのが上がってくるわけないから、

鶴岡:あー、そうですね、上がね。

海東:そうそうそう。
大きい組織に私も所属してますけど
下部組織から上がってきた時は、川の上流で、まだ石がとんがっている。
下にいくに従って、角がどんどん取れていく。
文句言われるたびに角が取れていって、最後普通の丸い石になって
届けられる、みたいなことがあるんですよ。

鶴岡:うんうんうん。

大きな組織でやりたいことやるには

海東:やるなら3つですね。

  1. 1. 諦める
  2. 2. 他の企画に混ぜ込んで隠す
  3. 3. 全部立ち会う
 

鶴岡:ほうほう

海東:1つ目から言うと、まず諦めちゃう。
その団体はそういうものなんだと思って、自分がしたいことあれば
違うところに行く。本当に実現できる場所に行く。
っていうのがひとつ。

2つ目は、僕が新宿のど真ん中で170人のフラッシュモブやったじゃないですか。
あれって実は企画書に書かなかったんですよ。
企画書をまとめた人はまた別にいるんですけど、
あれを書こうとすると、予算書とか全部1円単位で書き出さないといけないんですが
全く読めないんですよ。
どんな要因でどんなことが起こるか分からないので…
その時、別のイベントを横でやる予定があったのでそっちをメインにして
そのついでに行ったという体にしたんです。

鶴岡:混ぜ込んだんですね。

海東:だからあれは、企画書書いて、一から上にあげてたら
絶対通らなかったなと思うんです。
いまだに日本の公道で行われたフラッシュモブでは多分記録塗り替えられてないです。

鶴岡:すごいですね

海東:3つ目が「全部立ち会う」ですね。
どっちが正しいって言うわけじゃないんですけど、
リーダーシップっていろんなパターンがあるじゃないですか。
共通で所属している団体で言うと、
例えば僕がなんかの議題がある時って、ほぼほぼ作り込んでいくんですよ。
もちろんグループのメンバーで一緒にやらなきゃいけないんだけど
最初にもう準備して作り込んで、こういう質問が出たら
こういう資料がある、という風に全部考えて作り込むんです。
「こういうのやりたいんだけど意見ください」って言って、
そこで質疑応答して、
「あーそれなら行けそうですね」という所に持っていけるまで
作り込んでいきます。

鶴岡:なるほどね

海東:それで、担当決めるので、じゃあこの担当お願いします。
って言って進めます。
ばーっと 動かすのが好きなんで、そういうやり方なんですけど
そうじゃない人もいて、ふわっとした素案を作ってきて
「意見ください」って言って、持ち帰ってもう1回作りこんで
「これでどうですか」って、また役員から違うこと言われて
持って帰って、みたいなパターンもあります。
コミュニティだから、どっちが正しいとかじゃないんですけど
質問の方(スガオさん)が、所属してる団体でどうしてもやることがあるんだったら
全部一人で全部作り込む方が良い。

自分が全部立ち会う理由

海東:ただ全部作り込んでも、どんどん上がっていくと
例えば会社で言えば、スタッフがあげたものを課長が部長にプレゼンし
部長が本部長にプレゼンし、本部長が副社長にプレゼンし
副社長が社長にプレゼンして、決裁おりるんだけど
この過程で、絶対分かってない奴がいるんです。

鶴岡:なるほどね

海東:だから、質疑応答について全部作り込んで、全部のプレゼンについていくと。
そうすれば副社長も「こういう企画があって担当に説明させます」って言えばいいので。
全部担当が説明すれば通りやすいと思います。

鶴岡:そんなふうに同席することって可能なんですか?
会社組織ってよくわからないんですけど…

海東:この人が言ってるのは多分会社ではなくて団体だから、
やりようじゃないですかね。
後ろに座っとけばいいんですよ。

鶴岡:それで、「いやそれはそういう意味じゃなくて…」とか
「そういうことじゃなくて」って言えればいいのかな

海東:そうそうそう。
そうしたらいいと思います。
どうしてもやりたいことがあるのであれば。
大企業特有のやり方みたいなもの、、ありますからね。

鶴岡:大きな組織とか企業とかで、
上に行くにしたがって面白くないものに
なってしまったりとかって、本当にありそうですよね。

海東:あるんじゃないですかねー。

鶴岡:急に「あれこうしたら面白いんじゃない?」とか言って
全然別のものになっちゃうとか。

海東:そう。あるかもしれない。
まあ大企業病ですかね。

大企業病組織の意思決定は遅い

海東:この間ちょっと大きい会社と一件取引があって
金額的にどうしても社長決済がいる取引だったんですけど
半年ぐらいかかりましたからね。

鶴岡:それは提案してハンコもらうまで?

海東:そう。
担当者レベルは「大丈夫です。これでできます」って言うんですが
2ヶ月後くらいに、「社長決裁がこないだ通ったんで大丈夫です」って言われて
じゃあ良かったて思ってたら「この間のは予備決済で、今度は本稟議があります」って
いう話になって…。

鶴岡:えー!

海東:絶対これ大企業病だと思いながら。

鶴岡:そういうものなんですか?

海東:そういうものじゃないんじゃないですか。 あはははは
わかんないけど。
だって、大企業って言ったって、時代の流れを遅くできないじゃないですか。
時間はどんどん進むのが早くなってるから。
それで言うと、あんな速度で意思決定してると、なかなか大変じゃないかなと
思っているんですけど。
まぁ最終的に稟議通って社長決済も通って契約できたんでよかったですけどね
でも大変だろうな、と思います。

鶴岡:大変そう。
だって、なんで本稟議1本でいけないんだろうって思います。
全部見てるのに。

海東:そう。 だから、強い意志を持って全部付き添うか、他に混ぜ込むか、諦めるか、
この3つがいいんじゃないでしょうかね。

鶴岡:なるほど!

海東:答えになってますかね?

鶴岡:はい!

海東:じゃあ終わりです。

鶴岡:はい!
ザプロフェッショナル Podcast では質問を受け付けています。
ザプロフェッショナルのメールマガジンにご返信いただく形で
質問を送ってください。よろしくお願いいたします

海東・鶴岡:ありがとうございます。

Podcast購読のご案内

経営参謀(顧問参謀)として、これまでに700の中小企業・法律事務所・税理士事務所・社会保険労務士事務所・司法書士事務所・学校法人などの経営を支援してきた、
THE PROFFESIONAL®︎主宰:海東和貴がお届けするポッドキャストを無料で購読することができます。

ご購読方法(iOSの方)

左記バナーをクリックしてPodcastアプリを起動。「購読」ボタンより番組を登録すると、新着記事が配信されるたびに通知がきます。
(Podcastアプリの通知設定をONにしてください。)

アプリをお持ちでない方

App StoreよりPodcastアプリをダウンロードしてください。(無料)