PTA会長としてのスピーチ

PTAと暴れん坊将軍 - 1学期のとある定例運営委員会 PTA会長挨拶

2016年7月11日
PTA 定例運営員会にて

いつもPTA活動にご尽力をいただきありがとうございます。本年度、3回目の定例運営委員会です。お時間を割いていただき、ありがとうございます。

暴れん坊将軍の話。
人が殺される。→将軍が、家来に事件の調査をさせる。→家来は頑張るが情報は出てこない。→将軍は家来にもう1度調査するように命令する。→有力な情報が出てくる。→場面は変わって、悪者たちの密談のシーンが流れる。→それを将軍は聞いている。→将軍がエコーのかかった声で「やはりおまえたちの仕業だったか。」という。→悪者は将軍に向かって「貴様、何物だ。」と言う。→将軍は「自分の主を忘れたのか。」と言う。→江戸城の天守閣に凛々しく座る将軍がフラッシュバック。→悪者一同がひれ伏す。→将軍が「大人しく腹を切れ。」と言う。→悪者がここで「お上の名を語る不届き者め。」と言って逆ギレする。→戦闘シーン。→将軍が「成敗。」と叫ぶと同時に家来が悪者の大将を斬る。→場面は変わって、濡れ衣を着させられた人たちに幸せな時間が戻ってくるシーン。→将軍の人間っぽさを少しだけ演出するためのほのぼのシーン。→♪ちゃーちゃーちゃ、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃーんちゃーんちゃー(エンディング)♪

これが、暴れん坊将軍のストーリーの型。基本形。この一連の流れは、人によってはまどろっこしいかもしれませんが、実際のこの流れを断ち切った場合、何かしらの不都合が生じます。クレームが来たりもするでしょう。

序破急(じょはきゅう)という言葉があります。本来は雅楽の言葉。曲を構成する三つの要素を表します。「序」が無拍子かつ低速度で展開され、太鼓の拍数のみを定めて自由に奏され、「破」から拍子が加わり、「急」で加速が入り一曲三部を構成します。私の会長職の任期は、今年で3年目。最後の年です。1年目が「序」の年。昨年は「破」の年。今年は「急」の年です。

序の年、1年目は、全てが既定路線で進みました。暴れん坊将軍と同じ、ひとつのストーリーの型。全てがきちんと整い、膳立てされ、周りの方に支えられて滞りなく物事が進みました。破の年、2年目。同じ路線を踏襲しつつ、PTAという組織の持つ課題や未解決事項のことを考える時間が増えました。

そして、今年。急の年は、いよいよ次の体制により良い環境を渡すために、課題を解決する時です。

本来、PTA活動とは「義務」ではなく「権利」であるはずです。大人が、主体的に子どもの教育に関わることのできる権利。人は誰しも、良い世の中をつくりたいと心の中で思っています。そのための手段はひとそれぞれですが、今より悪い世の中を望む人はいないはず、と思っています。世界のために、子どものために「良いこと」をしようとしても、人ひとりの力は小さなものです。何かをするには、人との繋がりが必要です。物事を受け止めるための器が必要です。PTAという組織は、人との繋がり、そして器として、とても便利な存在だと思っています。上手く使えば、面白いことを起こせる可能性を秘めています。これは、もの凄い「権利」です。

では、どうしてPTA活動が「義務」のような扱いをされるのか。それは、過去から引き継がれてきた色々なものが「重し」となって、いよいよ身動きが取りにくくなってきているからではないかと考えています。ここで、活動内容を精査し、本来の「権利」を行使できる器をつくることが、私の最後の仕事かなと思っています。

暴れん坊将軍は、既定路線のストーリーだからこそ面白い。でも、その既定路線は視聴者のために明確にデザインされたものです。改めて、PTAという組織にどんなストーリーが求められているのか、本当はどんな既定路線が望ましいのか、思考を深めたいと考えています。

ご意見、何でもお聞かせください。
いつも支えていただき本当にありがとうございます。

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この投稿の趣旨

10,000時間の法則、というものがあります。

ある分野でスキルを磨いて一流として成功するには、10,000時間以上の練習・努力・学習が必要というものです。世の中には、この法則について「十分条件」と「必要条件」がごっちゃになって語られている場面もあります。ただ、まぁ、堅いことを抜きにすれば、10,000時間もの時間を投資して何かをやってきたことは、自分自身の「自信」にしても良いもの、と思います。

私は「子育て」に関しては、優に10,000時間を超える試行錯誤をしていますが、その中の2,000時間ほどは、PTA会長として過ごした時間が含まれます。子どもたちの通う小学校で3年間、(東京23区の、とある)区全体の連合会長として1年間、活動をさせてもらいました。

歴史が長く、あまりにシステマティックに組織運営がされていたため、運営そのものはママさんたちにお任せして、私は私ができることをしよう。そう思って就任半年後、2学期から、少しずつメッセージを発するようになりました。

そのスピーチ録を、フリー素材として公開しようと思います(著作権は放棄していません)。そもそもは、親や先生に私の考え方や価値観をリーチさせ、そこから「かっこいい背中の大人」を更に増やすことができれば、私がビジネスを通じて実現したいこととも通じるな、と思って始めたことです。かっこいい背中の大人が増えれば、子どもたちは、未来や自分自身に対して、更に強い希望を持つことができます。そういう子どもが増えれば、世界はもっと、魅力的なものになります。

世の、仕事がありながらもPTA活動等、子どもたちの過ごす環境の改善に努めてくださっている方のお役に立てれば、と思います。役割上、スピーチや、意見表明、書面への寄稿をするシーンも多々あるかと思います。時に、それらを創作する時間がないときには、文章をこのまま使っていただいても構いません。その際、特にクレジット表記等も要りません。笑

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経営参謀(顧問参謀)として、これまでに700の中小企業・法律事務所・税理士事務所・社会保険労務士事務所・司法書士事務所・学校法人などの経営を支援してきた、
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