新製品・新事業を開発したい

“忘れられた女”

onlineSalon 2020/08/18(火)

【“忘れられた女”】

あ、いいサービス思いついちゃった。
これは凄く良いサービスだ。売れるに違いない。



こういう“ひらめき”がきっかけとなってスタートする、ビジネス、新商品・サービスのリリースがあります。これは「プロダクトアウト(マーケットインの対義に近い言葉)」と呼ばれる手法ですが、このことの善し悪しが今回の主旨ではありません。

新サービスの提供を開始する際、経営者がなかなか意識できていない領域のことを、敢えて考えると良いです。

これだけモノと情報が溢れた環境に人々が生きている今日、私たち経営者が考えると良いのは「可処分時間」の中でいかにシェアを構築するかということです。可処分“所得”というのは、個人が自由に処分できるお金で、消費と貯蓄に振り向けられる性質のものです。可処分“時間”というのは、この時間版です。1日24時間の中で、いかに消費者の時間を自社のサービスに割り当てさせるかを考えるのです。

今日の午後から開催の勉強会に参加されるサロンメンバーは、後でこの言葉も聞くことになります。「ポケットシェア」と「タイムシェア」という言葉です。

ざっくりこれらの言葉の定義をお伝えすると、
「ポケットシェア」:可処分所得の使い方
「タイムシェア」:可処分時間の使い方
となります。

要は、どんなに良いサービスでも、お客様にそれを使うための時間とお金がなければ、その商品・サービスは売れない、ということです。

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ハイブランドをつくる発想
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2005年、パソコンメーカー大手の「デル」が立ち上げた、パソコン版「レクサス」ブランドの記事が掲載されていました。

蛇足ですが、私自身は2008年までサラリーマンをし、その年から今の会社に籍を置いています。学生の頃に起業したときからMacユーザーです。サラリーマン時代も必要に駆られてWindowsを使っていましたが、メーカーものだとスペックが迷走するため、部署内のパソコンは私の分もチームメンバーの分も、基本的には自作に近い造りでした。なので、デルのこの施策がどうなったのか、当時も今も検証する材料がなく、行く末は不明です。

当時の報道資料を紐解くと、下記のようなことがわかります。

デルの顧客事業部バイスプレジデント(当時)は、「ハイエンドユーザーは、もはやスピードしか頭にないメカマニアではない。彼らは、PCで何ができるのか、その可能性を左右する層なのだ」と述べていること。

つまりは、マーケットシェアが頭打ちだと捉えたデルが次に狙ったのは、顧客のポケットシェアだった、ということ。「安くてそこそこ使えるパソコン、デル」というイメージがついている当時のブランドからすると、例えばプリンターやスキャナーなどの周辺機器を購入する場合にも「ブランドで統一しよう」という価値観より、「もっと安いものを」という価値観が優先されます。結果、ポケットシェアを獲得できません。費用感よりも、インテリアとしての統一感にこだわる既存顧客とは違う層のポケットシェアを狙うことで、何倍も美味しいマーケットを開拓しようとしたのです。
 
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