ポッドキャスト バックナンバー

人には相応の壁しかないのか否か | 第56回

人には相応の壁しかないのか否か 第56回

「神様は越えられる壁しか与えない」と聞いたことがありませんか?
越えられない壁もあるのではないか?
小説の話や実際に起こった事を元に話しています。

前半は一生一つの物しか食べられないとするなら何が食べたいか?という話から最後の晩餐についてです。
和洋中のジャンルで決めるのか、一つだけ食べたいものを決めるのかと悩んだお二人です。


今回も、参宮橋の「こころ からだ ほぐしサロン turusan」のオーナー、鶴岡白眉(つるおかはくび)さんを話し相手に迎えてのポッドキャストです。

 

 

(ポッドキャスト本編の11:10~)

海東:はい、ご質問お願いします。

鶴岡:はい、読みます!

楽しい配信をありがとうございます! 今回は前日受けたとある研修で伝えられたことについて質問します。
様々なワークなどを行う中で、講師に言われたことが印象に残っています。

それは、「人には相応の課題しか現れない。今、急に2,000億円の借金を抱えることはないでしょ。」というものです。
確かに「神様は越えられる壁しか与えない」と言われるのを聞いたことはあります。*私は無宗教です。
言われてみれば なるほどー とは思うのですが、本当にそうでしょうか?

例えば、証券会社の誤発注。伊坂幸太郎の小説でもサラリーマンがある日「1株50万円」で売ろうとしたところを、 「50万株1円」で売りに出すという誤発注をしでかし、会社に行けなくなってしまう様が描かれています。

証券会社としては数千億円の損失が出る懸念がありました。
ひとりの男が、ある日、巨額の損失を出してしまうわけです。
これは「相応の課題」なのか、ちょっと悩んでいます。

海東さん・鶴岡さんは、どう思われますか?
漠然としていて恐縮ですが、本当に「神様は越えられる壁しか与えない」のでしょうか??

From:レモン水が好き

海東:なんか、あれですね。質問の重さとニックネームの軽妙さが面白いですね。

鶴岡:フフフ。

越えられる壁、越えられない壁、それは相応の課題?

海東:うーんなるほど、これはたぶん伊坂幸太郎さんの「SOSの猿」ですね。孫悟空が出てくるんですよ。珍しいですよあの人の作品の中では。多分。

鶴岡:そうなんだ。

海東:どう思いますか、超えられない壁しか与えられないでしょうか?

鶴岡:そうですね、私が思うに超えられない壁というか、何かそういう学びがあるものしか来ないというのを思ってます。 必ずしも超えられないんではなくて、もしかしたらこれは自分にとっては超えられないんだということを認めるための問題、とかっていうのもあると思うんですよ。 超えるのだけが正解かというとそうではなくて、なんか手前で自分が超えようとするんじゃなくて自分が他の道筋を考える機会の問題みたいな。 そういう意味では超えられる壁っていうか自分にとって必要な壁しか与えられないの方がしっくりくる。

海東:あーなるほど。そうすると"本当に「神様は越えられる壁しか与えない」のでしょうか??"はいや、そうではなくて、あなたにとって必要な壁しか与えないという解釈でいいんじゃないですか? ってお答えするとするじゃないですか。すると後者の発言がちょっと違うということになってくるね。

鶴岡:これは小説の話だからじゃないですか?

海東:いやージェイコム株の誤発注とか結構証券会社の誤発注で大きなの聞くけど。

鶴岡:そうなんですか。

海東:ジェイコム株はこんなような感じで入力間違えて変な売りが出て、色んな人が儲けたんですけど。たしか経産省だけ証券取引委員会だかどこか忘れたけど 火事場泥棒的な儲け方でビジネスやっているのはありえるのかって言って、自主返納させたんですよ。儲けた分を。確か。 全部の会社が返したか覚えてないんですけど。その”急に2,000億円の借金を抱えることはないでしょ。”っていうのは正しくないってこと?

鶴岡:仮に来たとしても何らか考えることはあるんじゃないですか?

海東:うんうん、だから後者は例えが間違っているってこと?

鶴岡:間違っているとは思わないけど。

海東:講師に”人には相応の課題しか現れない。”ってことは超えられるとは言ってないんだよね。

鶴岡:そうそうそう。超えるのがすべてでもないと思う。

海東:極端な話、お身内に不幸がある時ってのは生きていれば必ずあるわけじゃないですか。それもそうなのかね?

鶴岡:それは誰しも来る話なんですよね。

海東:例えば、うちの祖母なんか非常に悲しんでましたけど他界する順番の話とかあるでしょ?

鶴岡:うん。

海東:自分のが先だと思っていたのが祖母の場合自分の子供を2人先におくっているので、 相当悲しかったけど、それも、あった方がいいかね?

鶴岡:あったほうがその人にとって?うーん何かあるんじゃないですか?

海東:学ぶものはもちろんあると思うよね。

鶴岡:無いに越したことはないですけどね。

万能感とは

海東:「SOSの猿」なんですけど、これ主人公が二人位いるんですよ。読んだの少し前で記憶が朧げなんだけど。 一方の主人公がちょっと特殊な能力を持っていてその人のお母さんから人は3種類の角度で語れるみたいなこと言われるんですよ。 見た目もその人、語るその人の自分の内面、その人が語る内面に今描写されている情景。この3つで人を語れるみたいなセリフが確かあって、 確かにそうじゃないですか、喉乾いたな、水飲みたいなって思ったときにこの気持ちの中で水飲みたいなって文字が出てきてるわけじゃなくて、 ペットボトルの情景とかが出てきてるわけでしょ?自分が喉を潤している絵とか。その絵に対して言葉を発しているじゃないですか、僕らは。 その主人公は人の内面の絵が見えるんですよ。

鶴岡:なるほど、さっきみたいな。ここに吹き出しが見えるみたいな。

海東:あーもっとイメージ的に出てくるはずなんですよね。 その時に彼が見る1個の描写が子供の万能感なんですよ。

鶴岡:万能感?

海東:育児書なんか見ると男の子だと年長さんから小3くらいまで、自分には何でもできるって思って生きてて。 歩いていると男の子が家の真ん中にぷかぷか浮いてて、周りのものを自由に飛ばしてるみたいな、遊んでるみたいな絵が浮かんで、 これは何を意味してるんだろうなと、これは子供の万能感かなとなんでもできると思っているってことかな?というのがあるんですよ。 あれ、何で僕万能感の話しているの?

鶴岡:え!?あはは。

海東:「SOSの猿」から

鶴岡:その主人公は特殊な能力を持っていてなんかそのあれが見えるんですよって話で。

海東:その前は何言ってた?その話の前。

鶴岡:…。

海東:埋もれすぎた。

鶴岡:伊坂幸太郎さんの話の前ですか?

海東:結局その課題の話とか。

鶴岡:そのお祖母さんが二人先に子供を亡くしているわけだけどそれも何か必要だったんですかねって。でその話は、っていう流れじゃなかったですっけ?

海東:そうだったっけね?動画見直したらいいんだ。 人って10歳前後ほぼどの人種でも同じらしくて、人間社会で暮らしている10歳から13歳くらいの間に 強烈に嫌な体験をするんですって。そこで自分の限界を1個作るっていうのがある。 そうすると確かに小3位の男の子ってまだ万能感あるよね。

鶴岡:そうなんだ。

越えられない壁もある

海東:強烈に嫌な体験をするって、それで限界値を勝手に設定して、それを限界として生きていくんだけど、 そういう意味で言うとそういう課題を克服して生きていくわけでしょ。克服っていうか一緒にもう生きていくしかないと。 そういう意味で行くと超えられない壁はどうしてもあるわけじゃないですか。 この瞬間に2000億の借金を僕が抱えたらもう超えられないですからね。金融機関で借りたってせいぜい1億でしょ。 どんなに良くても。2000億円は借りられないですよね。そうすると、でもなんか学ぶからってこと? なんかこの質問のボリュームの割に僕らの答えがあまりにシンプル過ぎない?

鶴岡:まあいいんじゃないでしょうか?

海東:”本当に「神様は越えられる壁しか与えない」のでしょうか??”いえそうではありません、と。

鶴岡:超えられないという壁もある。

海東:あなたにとって必要と言い切れるかはわからないけど、あなたがそこで得るであろう壁しか与えないってこと?

鶴岡:そうそうそう。

海東:まーでも言っといてほしいよね。

万能感は男の子だけ?

鶴岡:海東さんでも10歳くらいまでの間にあったんですか?それまでは万能だと思ってたんですか?

海東:僕ね万能感持っていたとしたらもっと小さいころしかないですね。多分6歳くらいまでだと思います。 あったとすれば。

鶴岡:そうなんだ。

海東:多分。でも嫌なことというか大きく生活が変わったっていう意味で言うと、 小6の卒業式に母親が出てったことじゃないですかね?当時は嫌でしたよ。でもそこから学んだことは 中高生の思春期に母と一緒に暮らしてないので、だから今でも仲がいいんだと思いますよ。多分。

鶴岡:じゃあ反抗期とかなかった?

海東:反抗のしようがないもん。いないから。

鶴岡:なるほど。

海東:父にはすごい反抗してたけど。そういうのはあるかもしれないけどね。

鶴岡:女の子って万能感あるんですかね?自分では全然。

海東:伊坂さんの本でも男の子だし、僕が読んだ本でも男の子だし、男の子としか書いてなかった。ないのか、女性って、なんでだろう。

鶴岡:私自分が万能だと思ってなかった。

海東:万能感持っているクラスメイトいたけどね、女子で。

鶴岡:そんな万能感とか考えてました?

海東:いや考えないですよ。万能感って考えないから万能感なんじゃないですか?

鶴岡:万能感を持っている女子ってどんな感じですか?

海東:なんか征服者みたいになってた。

鶴岡:あ、征服者!私すごいみたいな感じ?

海東:そっちじゃなかったんだよね。思うままにクラスが動くって感じだったよ。 あのね、いい子なの。性格悪い感じじゃないの。結構独特な感じだったよ。 ちょっと気に入らないことあると笑いながらポシェット振り回して殴ってくる感じ。

鶴岡:あはははは!それ万能なの?

海東:今や学校の先生らしいですよ。

鶴岡:へーそうなんですね!

大人になって学んでいる人は意外に少ない

海東:研修を受けたって書いてあって私なんかは人に新しいやり方とか価値観とか伝える仕事してるから、 当然学びに来てくれる方っているから、学びに来てる人に囲まれてるし、同じように僕も学ぶから学ぶ人たちと一緒にいるけど、 全人口からしたら大人になって学んでいる人って10%切っているらしいですよ。

鶴岡:そんなに少ないんですか!

海東:うん。本読むとかねビジネス書読むとかはあるにせよ、研修を土日休みの日にお金払って受けるとかって それだけで大分変わり者だと思うんですよ。

鶴岡:そうなんだ。

海東:その中で恐らくなんか受けられて、講師に言われたことで課題意識持って、質問までしてきてくれる これこそが日々この人に与えられた課題をいたしてるんじゃないですかね?

鶴岡:大人になってからの勉強って贅沢品みたいなところありますよね。

海東:あー、リフレクソロジーも僕にとっては贅沢品でしたけどね。

鶴岡:あはは、ありがとうございます。

海東:ははは。整体とかカイロプラクティックはケアって感じだよね。水ーみたいな、アロマはちょっと高級、1500円のコーヒーみたいな。

鶴岡:そうやって学んでいるのは素敵ですね。

海東:ね。なんの研修か知りたいですね。何を学ぶためのどういったタイトルの研修なのか知りたいですね。

鶴岡:うんうん。課題って目につきやすいし、これって今自分に降りかかっている問題なのかなって意識向きやすいですけど、 そこばかりでなくてもっと自分のプラスになる状況に目を向けたほうがいいかもしれないですね。 問題ってなんか自分の能力が高い人ほど、問題を自分で作り出す能力も高いんですよ。

海東:あー深いね。なるほどね。

鶴岡:素敵な方だと思います。

海東:そうですね、求めている感じの答えになったかわからないけどひとつの答えとしてお送りしておしまいとしましょうか。

鶴岡:【ザ・プロフェッショナル】Podcastでは、質問を受けつけています。 【ザ・プロフェッショナル】のメールマガジンにご返信いただく形で、 質問を送ってください。お待ちしています。

海東:鶴岡:ありがとうございます。

Podcast購読のご案内

経営参謀(顧問参謀)として、これまでに700の中小企業・法律事務所・税理士事務所・社会保険労務士事務所・司法書士事務所・学校法人などの経営を支援してきた、
THE PROFFESIONAL®︎主宰:海東和貴がお届けするポッドキャストを無料で購読することができます。

ご購読方法(iOSの方)

左記バナーをクリックしてPodcastアプリを起動。「購読」ボタンより番組を登録すると、新着記事が配信されるたびに通知がきます。
(Podcastアプリの通知設定をONにしてください。)

アプリをお持ちでない方

App StoreよりPodcastアプリをダウンロードしてください。(無料)