コンピューターで頷く

From：海東和貴
自宅の書斎より

今日は、書斎への風が穏やか。
空気が程よく入れ替わって換気されています。

今回の記事には、大きな前提事項があります。それは
「あなたの提供している商品やサービスが間違いなく、
　世界のため、人のためになっている。」
という確信を持っている人だけに読んでもらいたい、というもの。

あなたがお客様からお金をいただき、
その対価として商品やサービスを提供することによって
間違いなく、そのお客様の人生がより良い方向に導かれ、
付加価値を創造し、貢献できるものである
と胸を張って言える人だけに読んでほしいのです。

理由は、今回の記事は、
正直“悪用”することもできてしまうから。

読み進める用意は整ったでしょうか。
「うん、整った！」と言える人は、この先に進んでください。

そうでない人は、ここで読むことを止めてもらいたい。

＊　＊　＊

今回の記事は、
ヴュルツブルク大学で行われたある実験について書きます。

実験のステップは、3つ。

1. ある定番商品をコンピューターの画面上に映す
2. その定番商品についての評価をヒアリングする
3. その定番商品をその場で購入するか質問をする

被験者はAグループとBグループに分けられていて、
それぞれのグループに対して「1.」での
商品の表示方法を変えて実験を行いました。

Aグループには、その定番商品が
上下に大きく動くように表示。

Bグループには、その定番商品が
左右に大きく動くように表示。

それぞれの被験者は、商品を目線で追うために
首を大きく動かさないとならない状況。

このとき、Bグループ（首を左右に動かす：首を振る）よりも
Aグループ（上下に首を動かす：頷く）の方が、
商品への評価が高く、購入に至った成約率も高かったのです。

つまり、それが仮に無意識であったとしても
人間には“頷くこと”によって
ある事象や事柄を好意的に捉える傾向にある、ということ。

即ち、商品の販売プロセスによって、
何かしら“頷き”を促す演出をすることによって、
成約率を高めることを意図できるのではないか？ということ。

私自身も、このことなどを踏まえて
テストをしたことがあります。
結果、頷きを促したときの方が、何もしなかったときよりも
求める目標値に近づいた結果を得ることができました。

あなたのビジネスにおいて、何かしらの交渉や商談の場面で、
この実験結果を用いて何かしらの行動を起こしたとしたら、
どんな変化が訪れるでしょうか？？

この記事をここまで読んだあなたは、
「あなたの提供している商品やサービスが間違いなく、
　世界のため、人のためになっている。」
と胸を張って言える人。

もっと世界に貢献する機会が増えることに繋がると嬉しいです。
 

今回の記事の出典として
デイビット・ルイス著『買いたがる脳』
を示します。


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