散らかっているようにみえても

「ただの金儲けで良いの？」

煙の漂う店内。
スーツに臭いがつきそうだけれど、
それが気にならない空間。
つまりは、とても美味い焼肉屋。

その一番、奥まった席で
彼は言いました。

＊　＊　＊

例えば、ソフトウェア開発会社。
とても有能なマネジメント能力を持つ経営者と、
有能なプログラミング能力を持つスタッフ陣。

社内からもアイディアがどんどんと湧き、
色々と実現したいことが出てくるため、
同時展開しているプロジェクトが多くあります。

・受託開発
・オウンドメディア運営
・スマートフォンアプリの開発
・ITコンサルティング
・付随するウェブ製作案件の受託

これ、誰かが起案して、実現に導いて
その人が引っ張っている間は、
ほぼ問題は起きないはずなんです。

収益としては売上が立っているし、
会社の売上には貢献している。

ただ、もしかしたら起きる「問題」は、
この「ちょっと先」かもしれません。

立ち上げて先頭を引っ張ってきたその人が、
退職だったり、ポジションチェンジだったり、
または、また新しいプロジェクトの立役者になったとして、
既存のプロジェクトが後任の手に渡ったとき。

もしかしたら起こるかもしれない声。
「この仕事、なんでうちの会社でやってるんですか？」
そのとき、あなたは何て答えるか。

「いいじゃん、儲かるし。」

これでも答えとしては良いかもしれませんが、
冒頭に戻るんですよ。
「ただの金儲けで良いの？」
という話に。

それで良いなら、それで良いですし、
恐らく、私のメルマガは必要ないんだと思うんです。
「いますぐ儲かります！」
なんていう情報は、配信していないから。

例えば、周りからみたら
もしかしたら「散らかったようにみえるビジネス」を
やっている人がいたとしましょう。

・飲食業
・警備業
・健康サプリの販売

「どういうビジネスセグメントなんですか？」
という質問も、時にされるかもしれません。

ただ、もしその会社の企業理念が
「高齢化社会を支える会社で在りたい」
だとしたら、どうでしょう。

飲食店は、高齢のひとり暮らしの方に向けたもので地域密着型。
警備業は、高齢者の雇用の受け皿として。
健康サプリはそのまま、高齢者の健康のために。
（医療費削減のために）

健康サプリの販売を任された後任のマネージャーが、
「この仕事、なんでうちの会社でやってるんですか？」
という疑問を持ったとき。
経営者であるあなたは、
「だって、うちは高齢化社会を支える会社だから。」
と言えるはずです。

散らかったアクションでも、
見据える先にひとつの未来があるなら、
それは大きなパワーを持つ。

会社理念とは、そういう切り口でも
考えることができる、というテーマでした。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。