売り込み＝苦手、でなくする方法。

From：海東和貴
新宿の喫茶室より

そのとき、私は新宿のカフェにいました。
カフェと言うより、昔ながら喫茶という方が自然かもしれません。

向かい側には、とある経営者。
自社サービスを「売り込む」ことに苦手意識があり、
そこに業績の壁を感じているというテーマの話でした。

確かに、売り込みが苦手という人はいます。
ただ、自社製品が詐欺商材でないのなら、
見込み客にとって間違いなく有意義なものであるならば、
それを伝えることは必要です。

世の中、良い商品をつくっている会社よりも、
仕組み化されたマーケティング戦略を持っている会社の方が、
強いことは曲げようのない事実だから。

私は、提案しました。
「売り込む」という意識から、
「選択肢を与える」という意識に変えてはどうでしょう？と。

ある人物の言葉を紹介します。
ノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・センの言葉です。

「貧困とは、将来の選択肢が少ないこと。」というもの。

「インドはなぜ貧しいのか」という疑問から、
経済学者になることを決心をしたと言われる人物です。
ベンガルで生まれ、幼少期に200万人を超える餓死者を出した1943年、
彼は「ベンガル大飢饉」で自身が通学する小学校に
飢餓で狂った人が入り込み、深い衝撃を受けます。
同じ頃、ヒンズー教徒とイスラム教徒の激しい抗争で、
多数の死者が出た様も目の当たりにもしています。

「人は、
(1)どのような状態でいられるか（being）と、
(2)どのようなことができるか（doing）
の集合体。その選択の幅が狭いほど、人は貧しい。
広げるためには、教育と健康が必要。」

つまりは、人は多くの選択肢を持つほどに
豊かになる可能性を秘めるということ。

あなたの会社のサービスだって、立派な選択肢。
ぜひ、それをしっかりと、伝えてあげてほしい。

そう思い、彼に伝えました。